2022年1月9日
「民族の垣根を超えた博士たち」 棚谷直巳牧師 (要旨)
マタイによる福音書2章1~12節
「民族の垣根を越える」との言葉がありますが、私の場合それは大韓教会に行って、ひとり歴史の中に放り込まれたと感じたことに始まります。日本の侵略の歴史と自分のルーツも無関係ではなく、戦時中に父は軍人として平壌にいました。聖書も露骨な民族差別を記すネへミア記がある一方で、神の名で他の民族を排外することを戒めたルツ記があります。「東方の博士来訪の物語」には異民族排除を無くそうとするマタイの意図を感じます。権力は自らを保つために弱い立場の民族を蔑ろにし排外しますが、それに振り回されずに隣人と出会い尊厳をおもい、互いに祝福し合う者でありたいと願います。