2022年3月27日
「パンくずの奇跡」 棚谷直巳牧師 (要旨)
ヨハネによる福音書6章1~15節
パンの奇跡と云うと「少ないパンで大勢の人が満腹した」ことに注目しがちですが、むしろ「より多くのパン屑が集まった」ことにイエスのメッセージが込められていたことを想います。フードバンクは「食品ロス」という、まだ食べられるのに捨てられてしまう食糧を集め、必要とされるところに生かしてゆく活動です。食べ物は再び集められて生かすことが出来る…これは私たちの生活の中で、現実に起こり得る奇跡だったのでした。イエスのパン伝承を伝えたのは、紀元70年ユダヤ戦争で避難民となり、飢えて彷徨いながらわずかな食糧を分け合った人達であったことも、心に覚えていたいと思います。