2021年11月21日
「胸を打ちながら…」 棚谷直巳牧師 (要旨)
ルカによる福音書18章9~14節
ファリサイ派と徴税人は歴史的に、権力の手先となり民衆生活を壊していた点は一緒でしたが、憎悪の矢面に立っていたのはもっぱら徴税人の方でした。言い知れない後ろめたさから「罪を許して」ではなく「憐れんで下さい」としか祈れなかった彼の苦悩を思います。でもイエスは彼を「義なる人」として招きました。私も一生を精神病院/施設で過ごした叔母への後ろめたさを知った時に、目の前に出会う人たちの課題は 自分の課題(テーマ)であることにようやく気づきました。イエスは言い知れぬ後ろめたさの淵にある人にも呼びかけ、個人として生きる道へ誘い、福音に招いて下さるのでした。