礼拝宣教から20240714

2024年7月14日 (南山城伝道協議会講壇支援)

「なんちゃない」 岸本兵一牧師

使徒言行録27章33~38節

つれあいと二人、雨の日も風の日も宮本ヲスヱさんのお墓の前で礼拝を守り10年になります。ヲスヱさんは明治生まれ。奉公先の主人に「何が欲しいか」と聞かれ「助産師の学校に行きたい」と言ったそうです。時は戦争の時代で「兵隊になって死ぬ子をとりあげるのか」と、苦悶くもんもしました。農繁期のうはんきともなれば、ふごの子に蒸かし芋を持たせ朝から晩まで働く人々の姿がありました。「村には信仰に基づいた保育園が必要だ」と祈り、戦後に榎本保郎牧師と共に保育園を開設し、大住世光教会もここに創立しました。パウロは自分を護送する船が難破しかけた時、船員に言い放ちます。「なんちゃない(気にするな、神はお前をとがめないぞ)」。人々はパウロが裂いたパンで元気になり全員が助かりました。わずかなかてを分かち合い命の福音を実現する姿が、ヲスヱさんの生き様に重なります。