2024年3月17日
「あの日のこと~受難と命~」 棚谷直巳牧師 (要旨)
イザヤ書53章6~12節
29年前の阪神淡路大震災で、自らも被災したYさんは一睡も出来ず薬も無いまま炊き出しに参加しますが、疲労困憊し線路を徒歩で京都に向かいました。一人の命を救うため深夜まで彼を待ったO医師、診療情報を求め混線のなか電話をかけ続けた事務員さん、その道行きを助けた人々の姿に敬意を覚えました。第2イザヤは、人の歴史は順風満帆な「力と支配」の中にはないと伝えました。その時代に「苦難を負った人々」の中に「主は御腕の力を注がれます」。その場所にこそ人間の命の尊厳がありました。だからあの日、震災の中で孤立していた人と思いもよらない力をいただいていた思うのです。