2022年2月13日
「対話としての祈り」 棚谷直巳牧師 (要旨)
コリントの信徒への手紙Ⅱ12章7~10節
仕事柄、刑務所の面会に行く機会があったのですが、その待合室では収監中の人のご両親とよく出会いました。小柄な体のお母さんお父さん達はごく普通の人たちでした。「こんなことになる前に何とかしてやれなかったのかなあ。ふつうの暮らしをさせてやりたかったなあ」と呟いた人の姿が、今も目に焼き付いています。犯罪には本人の責任とばかり言えない時代の歪みを背景としたものがあります。こうした親御さんの姿を見るにつけ、犯罪を犯してしまった人にも贖いのイエス・キリストの尊厳が見いだされたことを想います。時代の歪みで弱くさせられた人も、大切に向き合うべき命なのでした。